本棚には西洋絵画集などの美術全集がいくつかあるのだが、これは1年ほど前の軽躁状態のときに入手したものだ。
美術全集を買い集めることは軽躁の合図である。美術全集の本は大判でインクの量も多いせいかとても重い。本棚には骨組みがアルミパイプ製で耐荷重が30Kgもあるゴツいものを購入した。
軽躁になると美術書を手に入れたくなる。もう20年以上も前になるが、美術全集を購入したことがあった。2種類の美術全集を揃えたのであるが、一方の美術全集は全巻の入手が難しく、大きな書店をあちこち回ってようやく全巻を手に入れることができた。
そうやって揃えた美術全集であるが、ある時から関心がなくなって魅力が薄れ、せっかく手に入れたものだったが全て処分してしまった。今から考えると軽躁が治ってきたのだと思う。
19世紀から20世紀にかけての西洋絵画が好みだ。モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ルドン、クリムト、ムンク、ボナール、ルソー、シャガールなどの絵を気に入っている。近代日本画家の鏑木清方や版画家の川瀬巴水なども好きだ。
昨日も大判の西洋絵画集を3冊注文してしまった。まだ軽躁が入ってるのだろうか。
軽躁状態の時はテンポの速い音楽をよく聴くようになる。ジャズピアニストの上原ひろみの演奏はテンポが速く、縦横無尽に変化する演奏なので聴いていて楽しいが聴くのにエネルギーがいる。1年近く軽躁が続いた時はよく聴いていた。今はまだエネルギーが足りないので聴く気になれない。
それ以外の演奏者のジャズなら時々聴くことがある。ゴー・ゴー・ペンギンとかトリオセンスなど、ヨーロッパ出身、それもピアノトリオで北欧系のジャズが好みだ。
ジャンルでいうとコンテンポラリージャズになるだろうか。スタンダードジャズは眠くなってしまう。
聴いている音楽は一応ジャズというジャンルになっているのだが、一般的なジャズの演奏からはかなりかけ離れている。初めて聴く人はこれがジャズだとは思えないだろう。かといって別のジャンルに当てはまるものがありそうにない。クラシックやロック、ポピュラーなどとは合わない。結局、どのジャンルにも分けられない演奏がジャズに分類されているだけなのかもしれない。
音楽が楽しめなくなるとうつ気味になってると言えそうである。