統合失調感情障害日誌

統合失調感情障害を患っている管理人のこれまでの日誌です

マスクを付けていると外出が楽

ここ数年、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために外出時にはマスクを付けることが必須となっている。

この状況は表情恐怖のある私にとっては実に好都合である。マスクを付けているせいで自分の表情が他人からは見えなくなるからである。

私には自分の泣いたような表情のせいで他人に咳払いされるという症状がある。表情恐怖と咳払い恐怖の合併のような症状である。

マスクで口元が覆われると、その人がどのような感情を抱いているかが他人からは分からなくなる。日本には「目は口ほどに物を言う」という諺があるが、それは事実とは言えない。なぜなら多くの喜怒哀楽の感情は目ではなく、口元に現れるからである。

欧米の人たちはマスクをした人を見ると何か重大な病気を持つ人ではないかと思うらしい。日本では日常的に付けているマスクであるが、欧米の人にとってはまったく馴染みのないものである。

欧米の人たちにとって、マスクを付けた人を見ると、相手が何を考えているかが分からず、不気味に感じるという。それはマスクで口元が覆われるせいである。笑う、泣く、喜ぶといった多くの感情は口元に顕著に現れる。

マスクは自分の心理状態を他者から隠すという働きを持っている。コロナが流行する以前から女子高生などの間で「だてマスク」がはやっていた。風邪などをひいてもいないのにマスクをすることをだてマスクという。他者とのコミュニケーションを絶って自分を安全な位置に置く。その手段としてマスクをつけるのだ。

表情恐怖のある私にとって、コロナの流行は堂々とマスクを付けていられるので、外出がとても楽になっている。