55歳ごろ、うつ状態がひどくなった。仕事上のことで新しい変化について行けず、うつ状態になったのだ。一人暮らしが難しくなり実家に帰って療養することにした。
精神科に通院し、抗うつ薬としてサインバルタ20mgを処方された。それからの2週間は症状に改善は見られず、その後、40mgに増量された。それからである、便秘の症状が現れたのは。
ある日の深夜、猛烈な腹痛で目が覚めた。尋常でない腹痛で眠っていられず。布団から出てお腹を抱えてうんうん唸っていた。何か腸が詰まっている感じがしてお腹の中で腸が膨らんでいる感覚である。
30分ほども唸っていたであろうか、便が出そうな感じがしてトイレに駆け込んだ。そうしたら大量の便が排出され、それと共に猛烈だった腹痛は嘘のようになくなって楽になった。
この症状から分かることは、増量したサインバルタの副作用の便秘によって腸閉塞(イレウス)になりかけたということだ。だがその時の私は便秘がサインバルタの副作用によるものだということに気が付かなかった。普段の私なら薬の副作用で便秘があることは知っているのでそのことに気が付くはずであるが、なぜかすっかり失念していたのだ。
その後も便秘が数日続くとまた腸閉塞になりそうで不安になり、胃腸科クリニックに行って浣腸してもらったことが2〜3回あった。そうこうするうちに毎日下剤を飲むことで毎日排便できるようになった。
腸閉塞の一件がサインバルタの副作用が原因であると分かった現在では、抗うつ薬の選択でサインバルタは避けるようにしている
※ これは後で分かったことだが、腸閉塞になりかけたのではなく、過敏性腸症候群による腹痛の症状だった。